「外壁塗装って、結局どこの会社に頼んでも同じじゃないの?」
23年間この仕事をしてきましたが、正直そう思われても仕方ないと思っています。
ホームページには「高耐久」「高品質」「安心保証」。
どこの会社も似たようなことが書いてあります。
だからお客様は金額で比較するしかなくなってしまう。
でも、僕は声を大にして伝えたいことがあります。
本当に良い塗装工事は、現地調査でほぼ決まります。
家も人間と同じです。
体調が悪くて病院へ行った時、いきなり薬だけ渡されたら不安になりますよね。
まずは診察をして、原因を調べて、それから治療方法を決めます。
家も全く同じです。
外壁が傷んでいるから塗る。
屋根が色あせているから塗る。
そんな単純な話ではありません。
なぜ傷んだのか。
今どんな状態なのか。
本当に塗装で大丈夫なのか。
そこを見極めるのが現地調査です。
実際にこんなことがありました。
以前、現地調査に伺ったお客様のお宅で、「他社では塗装できますよ」と言われていた屋根がありました。
でも実際に屋根材を確認すると、塗装には適さない屋根材でした。
もし、そのまま塗装していたらどうなっていたでしょう。
数年後に塗膜が剥がれ、「こんなはずじゃなかった」と後悔されていたかもしれません。
もちろん、その会社が悪いと言いたいわけではありません。
ただ、屋根材までしっかり確認していなかったのかもしれません。
私はそのお客様に、塗装ではなくカバー工法をご提案しました。
工事の金額は上がりました。
でも、それがその家にとって一番長持ちする方法だと判断したからです。
現地調査では、家の大きさを測るだけではありません。
外壁材の種類。
屋根材の種類。
コーキングの状態。
ひび割れの原因。
雨漏りの可能性。
ベランダ防水の状態。
以前どんな塗料が塗られているのか。
家全体を見ながら、「この家に本当に必要な工事は何か」を考えています。
塗装工事は、形のない商品です。
完成したその日に品質の違いが分かるわけではありません。
本当の差が出るのは5年後、10年後です。
だからこそ、見積書の金額だけではなく、「その見積書がどんな現地調査をもとに作られたのか」を見てほしいと思っています。
安い、高いではなく、その工事内容に納得できるかどうか。
そこが何より大切です。
23年間、この仕事をしてきて、たくさんのお客様と出会い、たくさんの家を見てきました。
その経験があるからこそ断言できます。
塗装工事は、足場を組んだ日から始まるのではありません。
現地調査が始まった瞬間から、その工事の品質は決まっている。
私は今でも、その気持ちで一軒一軒のお宅を見させていただいています。
次回は、「なぜ同じような金額の見積書でも、仕上がりや耐久性に大きな差が生まれるのか」について、現場で感じてきたことを正直にお話ししたいと思います。

