樹脂がウレタンの塗料のこと
外壁塗装でどの塗料を使用するかは一つ重要なポイントになります。
塗料にはいくつか種類がありますが、ウレタン塗料もその中の一つで、簡単に説明すると塗料の主成分である樹脂がウレタン製の塗料のことです。
シリコン塗料が登場するまでは、外壁塗装の中でも最もスタンダードな塗料とされてきました。
利便性に優れていて、どこでも使用できるところが重宝されていたからです。
樹脂の柔らかさが魅力
ウレタン塗料のメリットとして無視できないのは、樹脂の柔らかさです。
ほかの塗料と比較して、柔らかい塗膜で建物を覆うことが可能で、よりしっかりと外壁に密着できます。
日本の一戸建ての場合、そのほとんどが木造建築のはずです。
木材は季節など天候や時間の変化によって徐々に形状が変わりがちですが、このような変化する木材にもウレタン塗料の塗膜はフレキシブルに対応します。
その結果、なかなか塗膜がはがれにくくなります。
柔軟性に富んでいることから、時間が経過してもひび割れの発生リスクを低減できるのも魅力です。
モルタルやコンクリートの外壁の場合、建物の揺れ・金属の熱膨張によって、ほかの塗料だとひび割れが起こりやすくなります。
しかしウレタン塗料であれば、柔軟性があるためなかなかひび割れが起こりません。
このようにどのような構造物の塗装にも活用できるオールマイティさも、長らく主要な塗料として使われてきた背景にあります。
ウレタン塗料の場合、光沢のある塗膜に仕上げられるのも特色の一つです。
このため、仕上がりが他の塗料と比較すると高級感があります。
高級なインテリアやフローリングはピカピカしているものですが、これは仕上げにウレタンを塗っているからです。
ラインナップも充実している
何度か紹介したように、ウレタン塗料は長らく外壁塗装のポピュラーな種類でした。
その関係もあって、国内外の塗料メーカーで広く作られています。
このため、バラエティに富んだ塗料がラインナップされているのも人気の理由の一つです。
カラーバリエーションも充実しているため、自分のイメージ通りの塗料を見つけられるでしょう。
また、既存の住宅に外壁塗装をする、今の外壁の色と同じもので塗りなおしてほしいといったときでも、対応できる可能性は高いです。
硬化剤の割合の高い塗料を使えば、丈夫な塗膜を形成することもでき、多少の衝撃でも外壁に傷をつけにくくなります。
このような使い勝手の良さで、シリコン塗料にやや押されているものの、いまだにウレタン塗料で外壁塗装の工事をする業者も少なからず見られるのです。